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【コラム】大腸カメラ検査を受けるべき人とは?
大腸カメラ検査は、40歳を過ぎたら定期的に受けることが推奨されています。
しかし、それは特に何の症状もない場合に、病気を早期発見するための目安でしかありません。
体に不調がある場合には、年齢を問わず医師の判断のうえ検査を受けるようにしましょう。
今回は「こんな症状があった場合には大腸カメラを検討してほしい」「こういった条件に当てはまる方は定期的な大腸カメラ検査を受けてほしい」というケースについて紹介していきます。
1.便意や下痢などの排便異常が続いている場合
便秘や下痢といった排便異常は、誰しもが経験したことのある症状だと思います。
まず便秘ですが、便秘には一時的な不調である場合と、何らかの他の病気によって発生しているケースがあります。
便秘が長期間続いている場合は、念のため大腸カメラ検査を受けてみることをおすすめします。
次に下痢症状ですが、こちらも一時的な不調としては珍しいものではありません。
しかし、なかなか治らない場合やどんどんひどくなっているという場合には、小腸や大腸で異常が起きているかもしれません。
排便異常があった場合には、しばらく様子を見て少しでも違和感を覚えたらクリニックに相談するようにしましょう。
2.血便や下血がみられた時
血便と下血の違いがよくわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
血便とは、赤色や暗赤色の便であり、形のあるものに血液が混じった状態を指します。
一方の下血とは、血液が肛門から排出されることの総称です。
便がなく、血だけが流れてくるもの、血混じりの便がでるものなど、全てを下血と言います。
排便時にこうした違和感があった場合には、必ず早めに受診するようにしましょう。
患者様の中には、ご自身では気づかないものの便潜血検査で指摘を受けたという方もいらっしゃいます。
便潜血検査で陽性と指摘があった場合、大腸がんや大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患をはじめ、痔や直腸粘膜脱症候群といった疾患が隠れている可能性もあります。
3.急激な体調の減少が見られる場合
ダイエットをしていない、しっかりと食事を摂れているにもかかわらず体重が極端に減っている場合も、念のため受診することが望ましいでしょう。
明確に原因のある体重の減少であれば、それほど心配はありませんが、何の心当たりもなく急激に体重が減っているということは、体に何らかの問題が生じているということです。
目安としては、以下のような症状があった場合にはクリニックに相談してください。
・食事の内容に変化がないにもかかわらず、体重が減少している
・ダイエットをしていない状態で、6ヶ月間で5キロ以上の体重減少
・体重減少の他に、吐き気や腹痛といった不調がある
など
4.腹痛や膨満感が続いている場合
「何だかお腹が痛い」と思うことは、誰にでもある不調の一つです。
もちろん、お腹が痛くなるたびに毎回大腸カメラ検査をする必要はありません。
大腸カメラ検査が必要になる腹痛や膨満感は、あくまでも長期的なものや違和感の強いものです。
数日にわたってお腹の張りがある、腹痛が治らないなどの場合、何らかの消化器疾患に罹患している可能性があります。
通院の目安としては、以下の症状を参考にしてみてください。
・「いつもと違う」と感じる腹痛がある
・お腹が常に張ってい
・寝ていても起きてしまうほどの痛みや違和感がある
・動くと体に響くような痛みがある
・発熱や倦怠感など、お腹周り以外の不調が重なっている
など
5.ご家族に大腸がんやポリープの方がいる
がんには、遺伝する可能性があります。
ご家族が大腸ポリープや大腸がんを患っている、または患ったことがある方は、大腸がんや大腸ポリープのリスクが高くなるため、早い段階から大腸カメラ検査の習慣をつけておくことが望ましいです。
とはいえ、家族ががんを患ったことがあるからといって必ずしも全ての身内ががんになるということではありません。
あくまでもリスクに応じた検査、早期発見のための取り組みの一つとして検討していただけたらと思います。