執筆者
池田クリニック
院長池田 篤紀
資格・所属学会
- 医師、医学博士
- 日本医師会認定産業医
- 日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医
- 日本消化器病学会 消化器病専門医
- 日本肝臓学会 肝臓専門医
- 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
忙しい毎日を送る働く皆様にとって、健康管理は後回しにされがちです。特に消化器の病気は初期に自覚症状が少なく、気づいた時には進行しているケースもよくみられます。こうしたリスクを避けるためには、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)は病変の早期発見に最適な検査です。
では、内視鏡検査の目的や働く方へのメリット、受け方や検査後のフォローまで、わかりやすく解説していきます。
内視鏡検査は、先端に高性能な小型カメラのついた細い管(スコープ)を使って、消化管の内部を直接観察する検査です。
胃や大腸の粘膜をリアルタイムで確認できるため、がんや炎症、ポリープなどの病変を素早く発見することが可能です。
検査時間は通常10〜20分ほどで、必要に応じてその場で組織の一部を採取し詳しく調べるなど、健康リスクの回避に役立ちます。
胃がんや大腸がんは、初期に自覚症状が現れないにくい疾患です。内視鏡で直接観察しすることで、小さな病変を発見できます。早期発見は、素早い治療、効果的な治療を可能にします。特にがんでは、治療の選択肢が広がり、生存率もあがります。
企業向け健診やクリニックでは、仕事の合間や終業後に検査が受けられるように配慮しています。午前中に検査、午後からの出勤や平日夜・週末に検査枠の利用など、働く方のライフスタイルに無理なく合わせられる検査計画を立てられます。
企業健診では、内視鏡検査をオプションとして追加できるところも増えています。また、健康保険組合の補助制度を利用して費用負担を軽減できるケースもあります。一度、勤務先の制度を確認しておくと安心です。
内視鏡検査では下記のような病気を発見することができます。
初期の小さな病変でも発見できる可能性が高く、検査結果によって組織検査や切除などが必要であれば、継続して対応することができます。
自覚症状が軽微でも、粘膜の異常を直接版権できるため、素早く治療開始につなげられます。
大腸ポリープはがん化する前に取り除き、将来の健康リスクを下げられます。
企業健診に組み込まれている場合は、職場の健診担当者に希望を伝えましょう。
個別受診は、消化器内科や内視鏡クリニックで予約が可能です。
胃カメラでは前日の食事制限が必要なことがあります。大腸カメラでは検査前に下剤を飲み、大腸内をきれいにします。それぞれの検査の準備については、医療機関からの案内をよく確認してください。
麻酔(鎮静)を使用することで、検査中の不快感を軽減できます。検査は短時間で終わり、その日のうちに帰宅するのが一般的です。
検査結果に応じて、治療や経過観察の計画が立てられます。異常が見つかった場合でも、早期発見なら対処や治療が比較的スムーズに進められます。
働く世代は忙しい日常の中で、健康へのリスクを自覚しにくく、軽視しがちです。それが結果的に、健康管理の後回しにつながり健康不安を招きます。
しかし、内視鏡検査はがんや早期の病変の発見に適した強力なツールです。働きながら受けられる仕組みも整いつつあります。うまく活用して、仕事と健康の両立を手に入れましょう。